「三年三割」から「三年四割」時代へ

2012.01.14

厚生労働省が最近行った調査によると、新規大卒者(大学院含む)が入社三年以内に転職する割合は三五・七パーセントまで上がってきている(厚生労働省「新規学校卒業就職者の就職離職状況調査」平成一八年調べ)。この調査が初めて行われた一九八七年、当時、離職者は「三年三割」という言い方をされていた。俗に「七五三問題」という呼び方があるけれども、これは入社三年目までに「大卒者が三割、高卒者が五割、中卒者が七割辞める」という現象を呼びならわしたものだ。

[参考]
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二〇〇七年卒業予定の学生の民間企業就職希望者数は四七万人である。そのうちの三五・七パーセントとすれば年間約一五万六〇〇〇人以上という規模になる。約一五万人以上もの新卒社員が毎年毎年、三年目までに離職していくのだから、これはとてつもなくインパクトのある数字と言わねばならない。のみならずこの比率は年々増加している。遠からず四割を超えるという見方が強い。大卒者が四割、高卒者も五割以上が三年以内に辞めるとなれば、もはやこれは「日本企業は長期雇用が前提」などとはとても言えない状況である。日本企業、なかでも製造業の国際競争力の主要な源泉の一つがこの長期安定雇用にあったことは定説と言っていいと思うが、それがいま大きな岐路に立たされている。この流れはいったいどこまで行くのか。それは誰にもわからない。ただ一つ間違いないのは、この流れはもう止めることもできないし、もとに戻ることもないという点である。昔を懐かしんでも仕方がない。従来の固定観念は捨て去って、現状を冷静に認識し、新たな方策を立てなければならない。